PERSPECTIVE

2023年12月25日

中国企业透视~上海米哈游网络科技股份有限公司

作者:范哲

对当今中国的Z世代而言,国产二次元文化正在引领着一股热潮,其中以《原神》、《崩坏》等系列的为首的游戏、IP周边产品等,更是受到了不同年龄段人群的追捧,甚至热度一直延伸到日本、东南亚等国家及地区。与此同时,《原神》背后的企业-米哈游(以下简称“miHoYo”)也逐渐进入人们的视野。本期专栏通过解析miHoYo的企业文化与组织人才战略,来一同探究差异化的企业文化建设与组织人才战略对企业的价值。

miHoYo成立于2011年,总部位于上海,并在新加坡、美国、加拿大、日本、韩国等国家和地区进行全球化布局。公司从成立之处就致力于游戏/互联网/科技领域,虽然未上市,但却能创造出年收入273.4亿元,净利润161.45亿元(2022年)的成绩单,“吸金”能力令人叹为观止,即便放眼整个中国游戏市场,miHoYo也仅次于腾讯和网易,稳坐第三把交椅。另一方面有报道指出,miHoYo员工平均月薪可达40.8K,并且提供16薪+六险二金(一般企业发放“五险一金”,即养老保险、医疗保险、失业保险、工伤保险、生育保险和住房公积金,miHoYo在此基础上增加了补充医疗保险和企业年金)。从薪酬区间看,超过80%的员工月薪酬超过2万元人民币,薪资福利待遇可以说是羡煞旁人(图1、图2:据职友集统计的近一年miHoYo工资数据)。很多人认为,miHoYo之所以能够拿出如此多资金进行激励,是因为能够创造出巨大的收益,所以才能够有充足的激励空间。但实际上从miHoYo的组织与才发展观念来看,通过建立符合公司文化与发展愿景的组织与人才战略,是实现充足激励的必要条件。

(图1、图2:据职友集统计的近一年miHoYo工资数据)

miHoYo成立之初所打出的企业文化便是“技术宅拯救世界(TECH OTAKUS SAVE THE WORLD)”。从中不难看出,自公司成立以来,miHoYo就将技术作为公司发展的核心,通过技术手段来开创面向未来的游戏与IP产品。在此基础上,miHoYo不断推动员工通过技术手段开拓创新,才得以创造出一个个爆款IP。在miHoYo的员工手册中赫然写着这样一句话:“miHoYo是天堂,搞不好也是地狱”。这里的天堂与地狱可以理解为,“你可以在这里发挥自己的想象,做任何你想做的事情,但前提是,一定要说到做到。”为了帮助员工能够实现这样的愿景,公司特意对于组织结构进行了扁平化的操作,用miHoYo自己的话来说,是一种“Team of Teams”的网状结构组织。但不同于以往的去中心化扁平化组织的是,这样的形式不仅能够确保Team中的领导者能够快速做出精准的决策,也能够确保具备一定“敏捷组织”的特征,实现跨组织与跨team间的有效沟通。在具备这样的组织前提下,miHoYo的员工才能够将技术优势发挥到淋漓尽致。

此外,miHoYo的人才战略中也始终贯彻着“技术宅拯救世界(TECH OTAKUS SAVE THE WORLD)”的基本理念。尤其在技术类岗位的招聘中,除了最基本的岗位职责与任职资格以外,miHoYo更加看重员工对游戏、二次元文化的熟悉与喜爱,而正是这一群在其他行业里可能被忽视的人群,在miHoYo却能够发挥出自己的特长,实现自我价值。另一方面,从“技术宅拯救世界”的愿景中不难看出,miHoYo的“野心”从一开始就瞄准了全球化市场,因此才有了拯救“世界”的愿景。为实现这个愿景,miHoYo也积极加入到海外人才的竞争中。尤其在市场类、运营类的岗位招聘中,miHoYo在日本、韩国、新加坡、美国等国家分别投放面向本地人才的招聘信息,希望能够通过招募熟悉本土市场运营的人才,推动公司海外事业的发展。

(图3:miHoYo米哈游海外岗位招聘要项示例)

2022年11月24日,miHoYo荣获由上海市委宣传部、上海市文化和旅游局指导颁部的“上海文化企业十强”称号。由此可见,miHoYo虽然作为互联网游戏产业公司,但其文化价值也得到了社会的肯定。今后miHoYo如何进一步推动组织与人才战略改革,从而不断提升自身的文化价值,值得我们拭目以待。

 



【日本語】

Ⅰ.「原神」の運営企業 miHoYo

中国のZ世代の間で、中国初のサブカルチャーが盛り上がりを見せている。中でも、「原神」や「崩壊」に代表されるようなゲームや、IP 関連製品などは幅広い年代に支持されている。「チャイナサブカル」の勢いは国内にとどまらず、日本や東南アジアにも広がりを見せている。それと同時に「原神」の運営企業―miHoYo の名も徐々に人々の目に触れるようになってきた。 本コラムでは、miHoYo(上海米哈游网络科技股份有限公司)の企業文化と組織人材戦略を分析し、それらが企業価値の向上にどのように貢献しているのかを探っていく。

Ⅱ. miHoYo の基本情報と待遇

2011 年に設立された miHoYo は、上海に本社を置き、シンガポール、米国、カナダ、日本、韓国など、グローバルに展開している。 同社は創業以来、ゲーム/インターネット/テクノロジー事業を持ち、上場こそしていないものの、年間売上高 273.4 億元、純利益 161.45 億元(2022 年)にものぼる。中国ゲーム市場全体で見ても、miHoYo はテンセント、ネットイースに次ぐ3番手についている。また、一部の報道によると、miHoYoの平均月給は 4.8 万元に達し、毎月の給与以外に賞与4か月分+六険二金(6種類の保険と2種類の積立金制度。通常、企業は五険一金で、養老保険、一般医療保険、失業保険、労災保険、出産保険、住宅保証制度だが、miHoYo は特別医療保険と企業年金を加えている)を支給する。給与水準については、従業員の80%以上が月給 2 万元以上であり、充実の給与と福利厚生であると言える(図 1 参照)。

miHoYo がこれだけの高待遇を支給できるのは、莫大な収益を上げられたからだと考える人が多いだろう。しかし、miHoYo の組織・人材戦略を紐解いていくと、因果が逆だということが分かる。つまり、企業文化とビジョンに沿った組織・人材戦略を遂行した結果、莫大な収益が得られたということだ。

Ⅲ. 技術者の能力を最大限発揮させる組織構造

miHoYo の企業スローガンは、「TECH OTAKUS SAVE THE WORLD(技術的なオタクが世界を救う)」である。このことからもわかるように、miHoYo は創業以来、技術を核として新時代的なゲームや IP を創りだすことに拘ってきた。miHoYo の従業員ハンドブックには、「miHoYo は天国だが、うまくやらないと地獄」という一文がある。ここでの天国と地獄は、「想像力を働かせて好きなことをやって良いが、言ったことは必ず実行すべし」と解釈できる。従業員がこの行動規範を実現しやすくなるよう、組織構造を意図的にフラットにし、miHoYo 自身の言葉を借りれば「Team of teams」のメッシュ型組織となっている。 しかし、チームリーダーが迅速かつ正確な意思決定を行えるだけでなく、これまでの分権型のフラットな組織とは異なり、アジャイル組織としての特徴も確保されており、組織横断的、チーム横断的なコミュニケーションが効果的に行えるようになっている。このような組織構造によって、miHoYo の社員は技術的な強みを最大限に生かすことができる。

また、miHoYo の人材戦略においても「TECH OTAKUS SAVE THE WORLD」という基本コンセプトを常に実践している。 特に技術職の採用では、最も基本的な職務内容や資格に加え、ゲームや二次元文化への造詣の深さ・好きさを重視しており、このような他業界では軽視されがちな人材こそ、miHoYo で自らの強
みを存分に発揮し、自己実現を図ることができる。その一方で、miHoYo の野心が当初からグローバル市場に向けられたものであることは、「TECH OTAKUS SAVE THE “WORLD”」というスローガンから見て取れる。このビジョンを実現するために、miHoYo は中国以外の地域における人材獲得にも積極的に乗り出している。 特に、日本、韓国、シンガポール、米国では、マーケティング職やオペレーション職の現地人材を募集しており、現地の市場に精通した人材を採用することで、海外事業の発展を図っている(図2参照)。

Ⅳ. 上海市文化企業トップ 10 に選ばれた miHoYo

2022 年 11 月 24 日、miHoYo は上海市党委員会宣伝部と上海市文化観光局から「上海市文化企業トップ10」の称号を授与された。これは、miHoYo がインターネットゲーム企業でありながら、その文化的価値も社会に認められていることを示している。今後も、miHoYo がどのように組織改革と人材戦略を推進し、自社の文化的価値を継続的に向上させていくのか、注目していきたい。

 

(日本語編集翻訳 小檜山)

参考文献:
⚫ miHoYo 官网 ⚫ 豪掷 10 亿盖大楼,87.9%员工 30K 起步!保底 16 薪!真的不考虑米哈游吗?⚫ 米哈游到底有多赚钱?一家还没上市的公司凭什么这么牛?⚫ “米哈游是天堂,搞不好也是地狱”:米哈游的员工手册,看完爱了!⚫ 职“德”有你|名企走访实录:走进上海米哈游网络科技股份有限公司

 

 

发表于2023年12月20日 MUFG バンク(中国)経済週報第623期CDIコラム

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