PERSPECTIVE

2023年07月31日

中国企业透视~梅见

作者:赵利

中国酒类市场正在发生变化。根据市场数据显示,2021年同比我国18-30岁年轻饮酒人群增长了17%,饮酒习惯也从传统的豪饮转向“悦己小酌”。网易数读2021年的调查显示,有八成的年轻人更钟爱轻饮酒,追求微醺、朦胧的状态。基于消费人群和观念的改变,中国酒类市场中低度酒迎来增长热潮。根据公开资料统计,自2021年以来低度酒市场(不含啤酒、葡萄酒)保持着近29%的年复合增长率,远大于其他酒种。

本期中国企业透视将介绍由重庆江记酒庄有限公司创立的青梅酒品牌“梅见”,解析如何利用明确的品牌定位和渠道策略建立品牌护城河。

 

Ⅰ.母公司押注低度酒市场

梅见设立于2019年,核心产品为12度左右的青梅酒(参考图1,梅见产品线)。其母公司重庆江记酒庄也是红极一时的新锐白酒品牌“江小白”的母公司。江小白因极具个性的场景营销、与用户的深度对话,受到年轻消费者的喜爱。曾在2019年创下30亿的营收佳绩,“梅见”则是其母公司在江小白成功后的又一次尝试。

随着疫情席卷,近几年的江小白显得有些吃力。2020年营收下降至20亿元,IPO计划也暂时搁浅。但“梅见”却在逆势中上涨,创立至今的短短4年里从0做到了25亿元。超过已在中国市场运营多年的日本传统梅酒品牌,占据天猫果酒品类的TOP,目前在国内梅酒品类中市场占有率第一。2021年中国酒类流通协会对梅见的品牌估值41.96亿元,位列果酒品牌价值第一。

凭借小众单品破圈出局,梅见做对了什么?

 

Ⅱ.在新机遇中找准定位

酒饮的消费中,饮用场景的建立非常重要。品牌创立伊始,梅见给自己找了一个非常明确的定位——“年轻人的中式佐餐酒”。根据中国以往的传统习惯,吃中餐的时候往往搭配白酒、黄酒,但近几年年轻人的饮酒观念和习惯发生改变,年轻人对酒的追求不再是“畅快豪饮”,且在口味上对辛辣的白酒接受度并不高。因此目前中国年轻人的餐桌上,缺乏一个明确的酒种,梅见便瞄准了这片新机遇。

梅见创始人陶石泉团队验证了青梅酒酸酸甜甜的口感,与麻辣油腻的火锅、小龙虾、串串、烧烤等场景非常匹配。对于青梅酒的文化,梅见事业线总经理张阳这样评价“望梅止渴、青梅竹马,对于梅的文化,只需唤起不需重建。”青梅自古在东方文化中就有着古朴雅致的形象,用来与中餐搭配,显得顺理成章。

基于“年轻人的中餐佐餐酒”这一定位,梅见遗传了江小白团队的“营销基因”,营销上采取了高举高打的形式,在各路媒体上进行大量曝光。

①社媒上的达人投放和话题营销。在小红书等社媒上以“餐饮场景+酒”和花样饮法为内容进行铺量。官方账号也在不同阶段上线多个话题邀请粉丝分享故事,用内容获得更多人对青梅酒的认知。(参考图2:小红书投稿)

②私域社群运营。建立梅见粉丝群,与粉丝进一步交流中增强好感,引导用户参与品牌共创,定期举办线下的“梅见酒友会”等活动拉进与粉丝的距离。

③举办品牌活动:围绕“佐餐酒”做文章,邀请音乐家、美食家等参与直播节目,打造人文派对,突出品牌的文化底蕴和雅致;联合美食大咖、米其林明处等复刻宋朝宴席,深化“中式佐餐酒”的形象;邀请头部KOL探访青梅基地,宣传优质原料。(参考图3:梅见森林酒馆官网介绍)

梅见在营销上利用多方位,高强度的曝光和互动,打造消费者认知和品牌形象。

 

Ⅲ.深耕渠道形成品牌护城河

品牌定位和营销的成功只是第一步,对于方兴未艾的低度酒市场,梅见与其他新兴的低度酒类品牌都面临着共同的问题:市场门槛低、产品同质化程度高。大量新品牌涌入,在产品差异化不明显的背景下,市场容易陷入价格战的恶性竞争。

如何建立起品牌的护城河?一方面,梅见在青梅产地和青梅质量下功夫,通过在四川大邑、广东普宁、福建诏安和云南洱源四地自建种植基地,挑选高品质的青梅,打造产品品质的差异化。另一方面,梅见采取了与渠道深度绑定,不仅在线下各渠道上架销售,与餐饮、零售推出新菜单、新活动、新商品的形式建立渠道壁垒,巩固品牌定位。

从自身“中式佐餐酒”的定位出发,梅见与线下的火锅、川菜、串串、小龙虾等覆盖面广、适合年轻人放松聚餐的餐厅进行合作,推出“特色菜+梅见”套餐、菜品满额即赠酒、0.1元秒杀等活动,让消费者在实际的中餐场景下饮用梅见(参考图4:梅见与餐饮的搭配)。这些活动又能为餐饮门店带来客流拉动和好感度提升,进而与门店形成良好的合作氛围。目前,梅见已与全国拥有600家门店的四川火锅“蜀大侠”和700家门店的小龙坎达成深度合作。据悉,在成都上述品牌的门店中,梅见的单店月销量超过百瓶,拥有不错额开瓶率和复购率。

除此以外,在即时零售渠道上也能看到梅见团队的发力。梅见近期开展了与卤味食品久久丫的合作,与久久丫的近600家门店推出“鸭脖+梅见”的套餐,并在一部分区域的“饿了么”等外卖平台上销售。久久丫全国销售网络密集,全国总门店数量超过了2000家,是将“中式佐餐酒”的场景进一步扩大的有力伙伴。今年夏天,梅见还与盒马联名推出即食的“冰醉小龙虾”,以新产品的形式面向大众。在商品上形成差异化的同时,也能在喜好中餐的年轻人中获取知名度。(参考图5:即时零售渠道的合作)

在营销活动之外,梅见也通过与餐饮渠道强绑定的形式,加固“新式中餐佐餐酒”的定位,试图融入消费者的日常饮食。

 

Ⅳ 品牌长存的思考

酒类消费人群和饮酒态度的转变催生着更多新场景的诞生,梅见凭借“年轻人的中式佐餐酒”的明确定位和强势的渠道策略走出了成功的第一步。

近几年随着Z世代消费能力的增强,越来越多的品牌将目光锁定在年轻人身上。新品类的崛起也意味着更多玩家想要蚕食这份蛋糕,品牌更迭也在加速。根据天猫发布的低度酒数据,2020年和2021年新增低度潮饮的品牌数分别为126和76个,同时也有56个品牌消失。如何长期抓住目标群体,实现长线经营,或许是梅见下一步需要考虑的问题。根据报道,梅见和高瓴资本一起收购了罗曼湖威士忌集团,今后也有步入高度酒市场的可能。由低度酒、日常饮食作为用户切入口,逐步向饮酒核心用户发展。通过延长用户生命周期提高用户粘性和复购率,这也许是梅见今后的想法。

 

参考资料:

梅见官网

好酒梅见,因酒好而成功?

2022年零售总规模超25亿,梅见青梅酒何以破局出圈?

梅见与终端深度契合,为品牌进行渠道开发注入强动能

梅见将发布青梅陈年酒体系,线下渠道主要集中在华南地区

 


【日本語】

現在、中国の酒類市場は過渡期にある。2021年、中国の18~30歳の飲酒人口は前年比で17%増加した。また、飲酒習慣においても、伝統的な大量に強いお酒を飲むというような習慣から自分が楽しむために少量飲むという変化が起きている。2021年のNetEaseの調査によると、若者の80%は度数の強くないお酒を好み、ほろ酔い程度をよしとする価値観を持っている。このような若者の嗜好の変化を背景に、度数の強い白酒のような酒類ではなく、比較的度数の弱い酒類の市場が拡大基調にある。実際に、2021年以降、低~中程度度数のアルコール(ビールは含まない)は、年平均成長率29%程度と他の酒類に比べはるかに高い成長率を誇っている。

本日のコラムでは、重慶江記酒荘有限公司が立ち上げた「梅見(méi jiàn)」という梅酒ブランドを取り上げ、彼らのブランドポジショニングとチャネル戦略について解説する。

 

Ⅰ.白酒ブランド「江小白」を持つ会社の次なる挑戦

梅見は、2019年に重慶江記酒荘有限公司によって立ち上げられた梅酒ブランドである。12度前後のアルコール度数でミドルエンドからハイエンドまでのブランドラインを取り揃えている(図1参照)。重慶江記酒荘は、若者の間で人気を博した新白酒ブランド「江小白」のメーカーでもある。江小白は、コンテキストターゲティングとユーザーとのコミュニケーションに重きを置き、若者の支持を集めた。重慶江記酒荘にとって、江小白に次ぐ挑戦がこの梅見である。江小白は、2019年には売上高300億元に達したのだが、新型コロナウイルスの影響で苦戦を強いられており、2020年の売上高は200億元まで落ち込んでしまった。IPOの計画も一時中断となっている。一方、梅見は逆風の中で成長し、設立からわずか4年で売上高25億元に達した。中国の梅酒市場において長年親しまれてきた日本の梅酒ブランドを上回り、現在はTmall果実酒カテゴリーで首位、中国の梅酒カテゴリーにおいて市場シェア一位となっている。中国酒類流通協会によると、2021年の梅見のブランド評価額は4196万元で、果実酒ブランドの中で最も高い。

梅見がニッチな市場で成功を収めた理由を探っていく。

 

Ⅱ. 明確なブランドポジショニングの確立

酒類ブランドにおいて、飲用シーンは非常に重要だ。梅見はブランド立ち上げ初期から自らを「若者向け 中華料理の食中酒」と定義づけている。

もともと中国では中華料理を食べる際に、白酒や紹興酒を食中酒として飲むことが多かったが、近年の若者は大量に強いお酒を飲むような飲み会を好まず、度数の強い白酒に対して苦手意識のある消費者も増えている。そのような若者の嗜好や習慣の変化とは裏腹に、中国の飲食店には若者が好む味の酒類がなかった。梅見はこれをチャンスと捉えた。

梅見の生みの親である陶石泉(táo shí quán)のチームは、梅酒の甘酸っぱさが、辛くて脂っぽい火鍋や、ザリガニ(小龙虾)、中国式バーベキューと相性が良いことを発見した。文化的イメージという面においても、梅は古くから東洋文化と密接な関係にあり、中華料理との相性は抜群だ。梅見は、「若者向け 中華料理の食中酒」を土台に、積極的なマーケティング戦略を打ち立て、様々なメディアで消費者へアプローチを行っている。

①KOL(キーオピニオンリーダー:インフルエンサー)を巻き込んだSNSでの話題作り

RED(小紅書)などのSNS上ではKOLを活用しつつ、「食事シーン+梅見」や「おしゃれで美味しい飲み方や割り方」の投稿を増やし、盛り上げることで露出を増やした。また、公式アカウントでは度々ユーザー連動型のイベントとして、お題に関連する内容の投稿をしてくれたユーザーの中から梅見をプレゼントするキャンペーンを行っている(図2参照)。

②プライベートコミュニティの運営

梅見のファンコミュニティを形成し、そこで交流することを通じてブランドロイヤリティの向上に寄与している。具体的には例えば、スーパーで梅見のスタッフから勧誘されて加入するWechatグループがある。そこでは、新商品やキャンペーンの発信だけではなく、商品に対する感想や意見をユーザーから聞くような場になっている。コミュニティメンバーを招いた「梅見を飲む会」も定期的に開催される。

③梅見食事会のライブ配信

「中華料理の食中酒」というコンセプトを浸透させるために、梅見と料理を絡めた動画のライブ配信をしている。美食家やミシュラン掲載レストランと連携し宋の時代の宴席を再現したり、音楽家やグルメ評論家を招いてみたりと、洗練された東方文化をイメージさせるような演出を行う。梅見で使用している梅の生産地を有名KOLとめぐり、梅の品質の高さをアピールしたこともあった(図3参照)。

このように、梅見は高頻度且つ多角的なアプローチにより、消費者の認知とブランドイメージを獲得するに至っている。

 

Ⅲ.他社との差別化:梅見を提供する飲食店の開拓

低~中アルコール市場は新興市場であるが、梅見以外の他ブランドも一つの大きい課題を抱えている。それは、この市場は参入障壁が低いため大量の新しいブランドが参入しやすく、また商品の同質性が高いため差別化が難しいことだ。自ずと価格競争の悪循環に陥りやすいこととなる。梅見は価格競争を避けるべく、品質の高さと飲食店や小売店との連携強化の2点に注力している。

梅見は四川省の大邑、広東省の普寧、福建省の趙安、雲南省の洱源に自社の梅生産地をつくり、他社よりも高品質な梅を選別している。

販売チャネル面では、単にオフラインの小売店の棚に卸すだけではなく、いくつかの飲食店や小売店との連携を通じて、コラボメニューやイベントの開発に注力している。これらの関係構築は、他社にすぐ真似できるものではないため、ブランドポジショニングが強化されやすい。

梅見は、自身の「中華料理の食中酒」というコンセプトに基づき、火鍋店や四川料理店、ザリガニ専門店など、特に若者同士で集いやすいレストランと提携した。お店のおすすめ料理と梅見のセットメニューの開発や食事金額に応じたプレゼントキャンペーン、激安販売イベント(0.1元秒殺)などを行い、消費者が中華料理を楽しむ場で一緒に梅見を飲んでもらえるようにした(図4参照)。

これらの活動は、梅見の認知や販売数を伸ばすだけでなく、提携先の飲食店にとっても顧客増加に寄与し、顧客の飲食店に対する好感度アップに役立つため、強固な協力関係が実現できている。現在梅見は、全国600店舗の四川火鍋チェーンの「蜀大俠」や、全国700店舗の火鍋チェーン「小龍坎」と提携している。提携店での梅見販売数量は、月間100本を超える店舗も出てきており、リピート率も高い状況だ。

飲食店のほか、食品持ち帰り系の小売店やフードデリバリーサービスでも、梅見の努力が見られる。梅見は最近、鹵味食品ブランドの「久久丫」(中国各地で冷菜やお酒のつまみを販売する大手チェーン店)と協力関係を開始した。久久丫の約600店舗では、「アヒルの首の肉(鸭脖)+梅見」のセットメニューが提供され、一部地域では「饿了么」などのフードデリバリープラットフォームでも販売される。久久丫は全国に販売ネットワークを持ち、国内店舗総数2000店舗を超え、中国人の国民食といえる鹵味食品を扱っているため「中華料理の食中酒」のパートナーにはうってつけだ。また、今年の夏、梅見は盒馬(Hema、Alibabaが展開する食品スーパー)との共同開発により、「梅見漬けザリガニ(冰醉小龙虾)」を販売開始した。商品の差別化を図りながら、中華料理好きの若者の間での知名度を獲得した(図5参照)。

飲食業界との強固な関係性を通じて、新しい「中華料理の食中酒」というポジショニングを強化し、消費者の日常の飲食シーンに徐々に浸透している。

 

Ⅳ.梅見の今後

飲酒習慣や嗜好の変化により、これまでとは異なる戦いの仕方を求められる中国の酒類市場であるが、梅見は「若者向け 中華料理の食中酒」という明確なポジショニングと強力なチャネル戦略で成功への第一歩を踏み出している。

近年、Z世代の消費力が高まるにつれ、ますます多くのブランドが若者をターゲットにし、新しい商品カテゴリーも創造されている。新カテゴリーにはすぐに多くの会社が参入し、ブランドの入れ替わりも激化している状況だ。Tmallの発表によると、低~中アルコールカテゴリーで新しく2020年に126ブランド、2021年に76ブランドが登場しており、同時に56のブランドが姿を消した。

梅見は、低~中アルコール市場である程度の浸透はできたものの、今後は消費者に長期的に購入し続けてもらうことをより考え、行動に移していく必要がある。

今年、梅見は高瓴資本(Hillhouse Capital)と共同で、ウイスキーメーカーのLoch Lomond Groupを買収した。これを皮切りに高アルコール市場での商品開発も考えられそうだ。梅見を通じてアルコールの味を覚えた若者世代に対して、今後は少し度数の強いアルコールの提案ができるかもしれない。顧客のライフタイムバリュー向上のために梅見が何をするか、引き続き注目したい。

(筆者:CDI上海 赵利 / 日本語編集翻訳 小檜山)

 

发表于2023年7月28日三菱日联银行中国微信公众号CDI专栏

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